……………… NEWZ of next windsurfing 2009 ………………

こんな時代に雇用創出、それも
ウインドサーファー限定、吹けば乗れる
フレックス勤務、持続可能ビジョンも。
プロを目指す若人よ来たれ!
(どこかの総理に聞かせてやりたい)

■株式会社オーシャンサプライ。
この、聞き慣れない会社が、日本のウインドサーフィン界に、建設的変革をもたらすかも知れない。

営業品目は、オフィス機器消耗品のリサイクルと販売。
インクジェットのインクカートリッジとか、レーザープリンターのトナー、使い捨てなのにけっこう高価なものである。それらを回収、リサイクルして、機器メーカー純正の新品よりも安価でサプライしている。
機器メーカーとの摩擦がないではないが、ニーズがあり、時代性にも後押しされて、経営は堅調。
現在の年商は9億、社員50名弱。今後は横に展開して、OA機器だけではなく、電動工具充電池のリサイクルなど、守備範囲を拡げてゆく予定。
社長の田口智也氏は36歳、29歳のとき同社を興し軌道に載せた。かっこよくいえば若きアントレプレナー。そして、キャリア2年のウインドサーファーでもある。

田口氏、親しい顧客である、三浦にお住まいのウインドサーファーに触発されてウインドサーフィンを始め、福島英彦プロを紹介され、といった経緯で、08年8月の本栖大会から、社でNWA に協賛している。

田口智久さん(36)
■72年11月18日生まれ。レストラン経営を経て、
29歳のとき、現在の(株)オーシャンサプライを興す。キャリア2年のウインドサーファーで、NWAにも協賛。御前崎新工場計画中。




お話を伺ったのは、12月、菊川でのスラローム&フリースタイル・プロ会場である。
田口氏ご自身も順調に(?)ハマったクチだから、トッププロのパフォーマンスにワクワクするし、波と風という舞台設定にスペクタクルも感じる。
しかし、ビジネスの視点から見ると物足りない、とおっしゃる。
競技の性格上、コンディション本位、選手本位になるのは仕方がないが、ギャラリーは少数で、ほとんどが関係者かウインドサーファー、「集客」が、ごく弱いから、と。

「選手が、上手い人が集まって、盛り上がって、
順位が決まって、それはそれでいいんですけど、
発展するかしないかは、プラス、一般の人がどれだけ観に来るかにかかってるんじゃないでしょうか。
集客があって初めて、新たなビジネスが発生して、それが協会に還元されて、より大きな、集客力のある大会が運営でき……という発展的循環をつくるべきだと思いますね」

「うちはメーカーとして卸をしているので、
(B to B なので)一般の人に社名を知ってもらったからといって、それほどメリットはないんですよね、ですから今のところ(協賛はビジネスではなく)、自己満足にすぎないんですよ。
社員の中でウインドやってるのは、僕を含めて二人だけですし、それで会社で上げた利益をですよ、ほんらい社員たちに還元するべきなのに……、ですから今後、協賛を続けることは難しくなるんじゃないかなと」

だから撤退、するわけではない。
田口氏はアントレプレナーであり、熱いウインドサーファーである。

「うちはリサイクルをやってて、ウインドも環境親和性の高いスポーツですし、コラボレーションしていきたいと、なにかベターな方法はないかと福島さんと相談して」
御前崎新工場が生産するのは、リサイクル
製品と、有望な若手ウインドサーファーと、
ウインドサ−フィン界を活性化する資金

「福島さんが、若い、有望なプロが育たないのは、経済的な問題が大きいと、風があるときは海に出られる、フレックスタイムの雇用を創れないかと」

「それはいい、うちは製造業なんで、いつ働いてもらっても構わないんですよと。
製造業ですけれど、設備産業ではないんです。
手作業なんです、車の整備のように、人の手技でやる仕事で、箱(工場)もプレハブで良くて、大きな資本も要らない、やろうと思えばすぐにでも立ち上げられるんです」

「若い、プロ予備軍みたいな人を雇って、製品も、ウインド関連の会社に買ってもらって、利益をウインド界に還元する。そういう流れを作ることができれば、一石三鳥になりますし、循環できると思うんですよ。
御前崎で、そういうかたちでウインドサーフィンに貢献しているんだということになれば、社のイメージアップにもなりますし、社内的にも納得してもらえるでしょうし」

御前崎に移住し、プロになった選手は、昼に乗り、夜働き、まさに経済問題で苦労してきた。石原智央、新城克志、石井久孝、松井重樹……御前崎の有名プロは、若き日、そこをサバイブしてきた少数なのである。
業界の不況、日本の不況で、状況は往時より厳しい。田口氏のこのプランが実現すれば素晴らしいが、果たして、どのくらい、現実性があるのだろうか?

「まあ大丈夫だと思います。協力してくれる人もいますしね。09年はこれで、JPWA──JPW と NWA が合併発足──協賛資金をひねりだせるんじゃないですか(笑)
商品性が高いんですよ。会社で必ず必要なもので、消耗品だからリピートがあって、従来より高いものを売るんじゃなくて、安く提供しますという話しですから。
どこにも負担をかけず、ウインドサーファー、業界、協会、弊社、みんなにメリットをもたらす、WIN WIN のプランですからね。
御前崎町や静岡県とかにもサポートしていただけるような流れになっていけば、サムタイムWC 2010 も夢じゃないんじゃないですか(笑)」