………………たまにゃエクストリームにいってみよう。スタンダップならではの、BIG SURFING………………

たまにゃエクストリームにいってみよう
スタンダップならではの、

BIG SURFING

photography= ©Naish/ E.Aeder
supervised= Osamu (OSM SPORTS)
screenplay= words-by-toko.com



波のなかの動きを考えればサーフィンのショートボードに勝るものはない。
だからといってスタンダップの板を薄く小さくしたら、立てず漕げずで本末転倒。
パドルによって、ボードの大きさによるデメリットをカバーし、かつ(大きさによる)
メリットを活かす。それがスタンダップの "BIG SURFING"
01……TUBE RIDE
とはいえこれは、SUP だから、
ではなく、デイブ・カラマだから

■ショートボードサーファーでも、このポジショ
ンでサーフできる者はそうはいない。なのに
9'3" のデカ板で、チューブからパドルを突き出して。
超絶すぎて技術解説はできません。
マウイで、カラマさんとスタンダップしたことが
ある。同じ9’0"の板で、僕(菱倉)は浮いている
けれど、100kg 級のカラマさんはヒザまで沈んでた。
でも、小さな波だったけれど、乗ると速い速い。
小さな波でも、そのパワーを全部もらって、活かして
るんだね。大きな波で凄い人は、小さな波でもすごかった。

sup-06-2.jpg

02……BOTTOM TURN
パドルがスタビライザーとなり杖となり

■スタンダップは、その浮力と、パドルによる機動力により、レギュラーサーフィンよりもずっと奥で、うねりの状態でテイクオフできる。けれど波に乗ったら、その大きさゆえ鈍重、と思いきや、パドルによって意外にそうでもない。浮力と時間的余裕があるので、スタンスを微調整しやすい。つまりボードコントロールしやすい。(写真参照、ワイズがあるので、ことに後足をインレイル寄りにスタンスしている。トップターンでは、反対レイル寄りにステップ)サーフボードのようにレイルが薄くないので、じんわり、しっかり入れる必要があるが、パドルがスタビライザーの役目を果たしてそれを助ける。バランスを崩したときは杖となってリカバリー。
03……TOP TURN
パドルを使って、でかい板をスナッピーに返す

■SUP の大きな板をトップで返すためには、後ろ足加重でテイルを使い、浮力で弾かれないようしっかり抑える必要がある。トップターン時、背後のテイルにパドルを入れる、自然後ろ足に体重が載り、パドルを回転の支点のように使って(パドルで体勢を安定させて)板を返す。このとき板が思ったように返らず、背中から落ちそうになっても、パドルによってリカバリーしやすい。(写真では、背後のパドルが見えないが、もしパドルがなかったら、落ちているかも)


04……CUT BACK
パドルを、カーヴィング弧の軸に

■ロビーさんのカットバック。手前のたるいセクションから、奧の張ったセクションに戻ろうとしている。イメージ的には、海面に突き立てたパドルを軸として、ポールダンスでお姉さんが回るように、ギュイーンとカーヴィング弧を描くかんじ。
05……BOTTOM TURN
綱渡りがもつバランサーのように

■充分にスピードがあり、安定してもいればパドルを使う必要はない。プレーンな波乗りをすればいいのだが、このロビーさんの状況でも、パドルはライディングに貢献している。綱渡りで使うバランサーのように、乗り手の体勢を安定させる。その効果は、想像以上に大きい。


06……NOSE RIDE
スタンダップなら比較的イージー

■ノーズライド、このカラマさんの場合、かれの右のレイルを入れていて、だからノーズに立ってもパーリングしない。スタンダップボードの方が、サーフィンのロングボードよりやりやすい。ノーズにスタンスするので、ノーズが食い過ぎないようにしなければならないし、左右のローリングなど、どうしても不安定になるが、パドルで波のピークをタッチすることで安定する。