強風も大波も巨鯛も
BOARD FISHING
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■ほんの少し、ビーチから50~100mほどパドルアウトし、ナブラ(大型魚に追われる小魚の群れがつくるさざ波) を探します。その選択が全てです。僕は音で判断、バシャではなくボフッ、なのです。 20センチくらいのコノシロの群れ=ナブラが、秋になると湾内に入り、10月であれば、朝まずめ、夕まずめのそれぞれ1時間、岸近くに寄ってきます──とは言ってもその年の状況、ポイントによって違ってきますが──とはいえ、コノシロがスズキのベイト(捕食される小魚)になっているのではなく、彼らはコノシロの群れをストラクチャー(身を隠す障害物)にして、それにつくトウゴロイワシを喰っているのです。 そのナブラの外側にキャストです。 ジャークも必要なく、ゆっくりダダ巻きで大丈夫です。やる気満々の奴らばかりなので、時には3尺近いスズキが数匹ミノー(小魚を模したルアー)を追ってくるのが見え心臓バクバクです。 スズキも80cmクラスになると、ルアーをひったくって50mやそこらは走ります。 ライトタックルならより面白いですよ。 ルアーはトウゴロイワシに合わせ8cm(マッチザベイトといいます)、これででかいのががんがん追ってきますが、掛けるとフックが伸ばされ交換しなければなりません。ショアからの釣りだと、遠投せねばならないためミノーが10cm以上と大きくなり、これがSUPのようには釣れない一因となっています。 ちなみにタックルはシーバスロッドとそれに合ったスピニングリール。 海が澄んでいるのでリーダーは3号以下(ここか なり重要)、ラインはPE0.8号か1号。 |
ポイントは三浦の野比海岸から金田湾までの海岸線一帯です。半端なくデカい群れが、何百と入っていると思われます。問題はいつまでいるかですけどね。 つい先日は10㎏くらのメジマグロの群れが三崎漁港に入ってきて大フィーバーとのことですが、とにかく秋は魚も大きく面白いです。 メーターオーバーを手許まで寄せるが…… 以来、80cm超が小さく見えて…… ■写真は10月下旬の釣果の一部です。3日間3ラウンド(1ラウンド1時間)で、80cm超級マルスズキ5本 サバ、イナダ、ソーダカツオ、コノシロ、カンパチ……。 クライマックスは、信じられないほどデカい口をした大スズキ、手許まで寄せたのだが、バラしてしまいましたよ! 間違いなくメーターオーバー。その後80cm弱を2本釣ったが「なんだ小せえ」と思ってしまいましたよ。K-1でいえば、チェ・ホンマンと武蔵くらいの差があるんだもん。たとえが古いか。 発見したことがありまして、スズキはエラにラインを通し泳がせて持ち帰るのですが、80cm級3本以上曳くと、漕いでも進まねーでやんの(笑)、がつんがつんと暴れられ、ボードから落ちそうになりましたよ。 結局、5日間で、80cm級を15本上げました。 ある日の夕まずめ、ワンラウンドで5本上げ、2本リリース、3本担ぎ、ロッドを腰に差しビーチを歩いていると、散歩のお爺さん、 「ほう、ここにそんなサムライがおったか」 サムライって、スズキ?、おれ? |
■プライベートで、何人かのアングラーに体験してもらいましたが、スターボードのフィッシング専用艇 "Fisherman" だとすぐに乗れ、ほどなくボード上でルアーをキャストできるようになりました。 「体験でデカいの釣れでもしたら、おれ、今日にでもボード買っちゃう」 という方も。 海から上がり、ボードフィッシング話しで盛り上がり、スズキを彼らにふるまいました。 刺身は飽きたので、けんたろう著「男子ごはん」をネタ元に中華風竜田揚げ(?) スズキを一口大にぶつ切り、ごま油、オイスターソース、醤油、みりん、酒、しょうが、にんにくの漬け汁で下味をつけ、片栗粉まぶして、カリッと揚げて、マヨレモンソースで。そりゃ旨いのなんの。しかしこんないい思いばかりして、バチが当たるんじゃないか……。 Seiji Satoh: ■昭和39年生まれ、46歳B型。80年代初期よりマウイに渡り、ホキーパアタックを敢行した、日本人ウェイバーのパイオニアのひとり。ビッグウェイバーとして、突っ込みの誠司として名を馳せる。ウインド、サーフィン、SUP、釣り、鮮魚料理、筋金入りのワタメン。現在、三浦海岸に「おもろいショップ」を建設中。 乞うご期待 |